
自分がこれから進む方向や、目標の方向を示す矢印です。
地図を拡大して見るためのレンズです。非常時には太陽光を集めて火おこしにも使えます。
進行線を上にしたときの左右のふち(縁)です。正置(地図の北と実際の北を合わせる作業)の際、このふちを地図の線に合わせて行います。
磁針が納められているカプセルです。揺れやブレを防ぎ、磁針が安定して動くように、-40度でも凍らないオイルが封入されています。
全体を回して角度を測定するための、コンパスの最重要部分です。スムーズに回り、しっかりと止まるものが適しています。
回転板に付けられている360度の目盛りです。2度刻みになっており、方位角度を読み取ることができます。
地図上の距離を測るための定規です。例えば、2万5000分の1の地形図では1cmが250m、4cmが1kmに相当します。地図の縮尺スケール別の定規が左右の辺に付いている場合もあります。
方位を読み取るための線です。目標方向にコンパスを構え、磁針とノースマークが重なるように回転板を回したとき、このラインが指す方角が進行方向の目安になります。
回転板の底に描かれた赤い矢印です。真上から見て磁針と合わせて使うため、磁針の幅より太く描かれています。
ンパスの中枢となる部分です。360度回転するN印の赤い針が、常に磁北(磁石の北)を指す仕組みになっています。これがスムーズに動かないと正確な方向を測れません。
回転板の底に、ノースマークと平行に引かれた数本の線です。あらかじめ地図に描き込んだ南北線に合わせて使用します。











コンパスの磁針が指す北(磁北)と、地図上の本当の北(真北)は完全には一致していません。日本では、コンパスの指す北は本当の北より西側に約5~10度ずれています。このズレを「磁気偏角」と呼び、北へ行くほどズレが大きくなります。地図とコンパスを使う際は、このズレ(偏角)を補正する必要があります。
「正置」とは、目の前の景色と地図の向きを合わせる(地図の上を本当の北に向ける)ための基本作業です。
コンパスはデリケートな精密機器であり、正しく持たないと正確な方位が測れません。
あらかじめ地図に、磁北が示す南北のラインである「磁北線」を引いておくと、野外で偏角を確認・補正する手間が省けます。
保管する際も、テレビやスピーカーなど強い磁気を帯びたものに近づけないよう注意が必要です。また、気圧などの影響でカプセル内のオイルに気泡が入ることがありますが、小さなものなら問題ありません。ただし、気泡が大きくなり磁針の動きを邪魔するようになった場合は交換時期です。












分岐点などでどちらへ進めばいいか迷ったときや、正しいルートを歩いているか確認するための技術です。
目の前に見えている山や建物などの目標物が、地図上で何という名前なのかを特定する「山座同定(さんざどうてい)」という技術です。
山歩きの途中で自分の現在地が曖昧になった場合、周囲に見える目標物から逆算して自分の位置を特定する技術です。












道に迷ったと気づいたら、まずは歩を止めることが鉄則です。そして、地図上の位置が確実にわかる場所まで来た道を引き返し、そこでコンパスを使って正しい進行方向をもう一度確認します。
「下っていけばいずれ麓の集落に出るだろう」と考えがちですが、未知の沢へ下ることは絶対にやめてください。沢沿いはいずれ滝や崖にぶち当たり進めなくなることが多く、無理をして進めば滑落の危険が伴います。また、谷へ下りると目標物が視界から消えるため、コンパスワークも困難になり、遭難事故に直結しかねません。
日没が迫っている時や、激しい雷雨や霧などで視界が確保できない時、あるいは体力が消耗している時は、その場を動かずにじっと待機することも重要です。無理をして歩き回っても体力を使い果たし、さらにパニックに陥るおそれがあります。体力が回復すれば冷静な判断も取り戻せるため、日暮れ前であれば安全な場所を探してビバーク(野営)することも考えます。
登山道から外れて現在地を見失ったものの、「自分は確実にあの車道の西側にいる」といった大まかな位置関係が直感として正しく把握できている場合に有効なテクニックです。コンパスの進行線を目標(この場合は東)に向け、磁針とノースマークを合わせたまま、障害物を避けつつひたすら真っ直ぐ進むことで、目標の道へたどり着くことができます。
「このまま進めば目的地に着く」という思い込みや曖昧な判断で動くのは非常に危険です。道標のある分岐であっても、それが本当に自分の目指すルートなのか、地図とコンパスで常に確認する習慣をつけましょう。また、経年変化で道が変わっていることもあるため、古い地図を過信せず最新のものを所持し、スマートフォンのGPSなども併用してリスクを減らすことが推奨されています。








